干ばつに強い農作物への品種改良

今世紀に入ってから、アフリカのサハラ砂漠の南側では、森や畑だった土地の砂漠化が進んでいます。植物が生えない地域が広がり、飢える人も多くなっています。

相次いだ干ばつのせいで人々は樹木を薪にして売り、家畜を増やそうと熱心に放牧をしたため、どんどん樹木や草がなくなっていきました。そこへ、さらに地球温暖化による干ばつが襲い、砂漠化が加速されていったのです。

スポンサードリンク

砂漠化によって地域にもたらされるのは食料不足です。アフリカでは、食料不足は人口増加や貧困などの問題が加わり、深刻な社会問題を生むまでに発展しています。アフリカの食料問題は世界的問題でもあるため、各国は食料援助、農業支援を行うようになりました。

日本では、干ばつに強い品種の米を開発、砂漠化が広がるサハラ砂漠南部でその品種による稲作を広げることで農業支援を行っています。その米は、アフリカの在来種とアジア米を交配させてできた陸稲種の「ネリカ米」と呼ばれるものです。

ネリカ米は、両者の良いところを備え、病気に強く多くの収穫をあげられるという特徴をもっています。さらに、肥料が少なくてすみ、収穫までの期間が短くて乾燥に強いなど、さまざまな点で干ばつに窮しているアフリカの地での栽培に向いています。

1997年から国連開発計画を通じて資金援助をしたり技術者を派遣して栽培法の指導、普及に当たっていて、その結果、ネリカ米は「奇跡の米」として大きな期待を寄せられるに至りました。

とはいっても、アフリカの貧困や飢餓は、部族間の争いなど社会問題とも絡み合い、食料の自足だけでは解決できないほど複雑化しているのが現状です。

関連記事

海水淡水化装置を干ばつによる水不足の地へ
地球温暖化は、地球のいろいろな地域に異常気象を起こさせ、気候の変動を生み出しています。アフリカやオーストラリアには干ばつが襲い、森や草原の砂漠化を進め、砂漠化が
井戸掘削技術を途上国で指導
地球温暖化の影響による干ばつは、海岸沿いの地域ばかりでなく、内陸部も襲っています。海が近くにあれば海水淡水化技術が活かせるのですが、内陸部の干ばつ地帯は、海から
焼き畑跡の不毛地で定地型農業を指導
地球温暖化の原因となっている熱帯雨林の森林破壊は、先進国による木材伐採によるものばかりではありません。現地民による焼き畑農業によるところも大きいのです。 焼き

▲このページのトップへ